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センター試験はなぜ変わるのか?(第1回)

センター試験がこの土日で開催されています。

ムーミンが出題されたとか、問題傾向が少し変わったなどということが話題になっています。

ムーミンはさておき、問題傾向が変化したものの中には明らかに「入試改革」の流れを意識したものが見て取れます。

 

「2020年大学入試改革」について様々な情報が飛び交っています。

教育業界にいる人間は当然なのですが、恐らくこれから受験を迎える方々も気になっているキーワードの1つかと思います。

 

実際、これから大学入試は多かれ少なかれ間違いなく変化していきます。

 

このブログでも、入試改革はどんな内容で、数年後の受験生は具体的に何をどうしたらよいのか、数回に分けてなるべく簡単に情報を発信してみたいと思います。

 

第1回  2020年入試改革が必要な理由

第2回  将来的な入試問題の傾向と求められる能力

第3回  センター試験→大学入学共通テストで何が変わる?

第4回  これからの中高生に求められることは何 

 

第1回の今回は、そもそもどうして入試改革などというものが実行されるに至ったのか、その背景を簡単に紹介しておきたいと思います。

 

 

始まりは教育業界というより産業界からの要求と言うことができます。

「世界で戦える優秀な人材をちゃんと育ててよ、大学さん」

と、簡単に言えば政府と産業界からそのような要請があったと思ってください。

 

ご存知の通り、これからのグローバル社会においては外国の優秀な企業・人材の中で日本人も戦っていかなければなりません。

日本は戦後確かに急成長を遂げた先進国ですが、どちらかと言えば一歩先を行っていた欧米の国を一生懸命に真似して成長を遂げてきた側面があります。

既に欧米が持っている知識や技術を吸収することで、進んだ国々に追いついてきたわけです。

 

しかしそこに1つの弱点があります。

それは「自分で考えて創り出す」のではなく「真似」でしかなかったということです。

本の学校教育・授業が先生→生徒大勢への一方的な性質のものであり、種々の試験が知識の吸収(=暗記)の確認に偏ってしまっていたことには、「知識を吸収して真似すればよい」という環境的な要因があったわけです。

 

さて、もうお分かりのように、これから日本で求められるグローバル人材とは簡単に言えば前出の「自分で考えて創り出す」ことができる人材です。

少し前の日本のように、知識を吸収して利用する「真似」はAIなどの機械が人間よりはるかに高い精度でやってくれる時代がやってきます。

オクスフォードの准教授が今後1020年でアメリカの47%の仕事がなくなる(自動化される)と発表したのは有名な話です。

これからは人間にしかできないことでなければ仕事にはならないでしょう。

 

以上の話をまとめて一言で言えば、政府は日本人を「自分で考えて創り出す」人材に教育していくために入試改革を決定したのです。

 

日本の国際競争力を上げていくための人づくりとして、まず大学入試を改革し、優秀な人材を育てようとしているのです。

また、もう1つ、グローバル人材に必要不可欠な素養として「英語で自分を表現できること」があり、入試英語も大きく変わるのですが、それは第4回で説明したいと思います。

 

政府は現在すでにトップ大学の中でもグローバル教育の下地があると言える大学を「スーパーグローバル大学(SGU)」と認定し、上から変えていく流れを作り出そうとしています。

※私大では早慶上智ICU、明治、立教、法政、東洋、立命館関西学院などが選出されています。

まず社会への大きな接続口である大学を変え、大学が変われば高校が変わり・・・と改革の連鎖を起こそうとしています。

 

 

まずは入試改革の背景をご理解いただけたでしょうか?

 

第2回では「自分で考えて創り出す人材」をどのような試験で測ろうとしているのか、入試改革における試験内容の改革方針について紹介したいと思います。