"復習"の作法とマインドセット 問題演習の基本
受験生はそろそろ本格的に志望校を目指して問題演習を開始しています。
知識習得のインプットに対し、問題演習はアウトプットになるわけですが、アウトプットしっぱなしではせっかく取り組んだ問題演習の効果は半減です。
今回は問題演習のアウトプットをもう1度インプットにつなげる「復習」についてです。
問題演習の成績が伸びる人=復習が上手い人であり、大変重要な要素です。
【復習の大原則】 なぜ間違えたのか理由を完璧に明確にする
とにかく正解できなかった問題については、その理由を毎回丁寧に把握してください。
理由はシンプル。
ミスの内容に自分自身で気づくことができると、次の機会に間違えなくなります。
頭の中に自分の間違いのライブラリを作っていくイメージです。
しかもなるべく具体的に分析してほしいのです。
例えば、英語の長文読解で不正解があったとしたら・・・
・正解の根拠となる本文中の箇所は見つけられていたか?
・見つけていたとして正確に読めていたか?
・問題文の選択肢は正確に読めていたか?
・読めていなかったとしたら理由はなにか?(構文見落とし、未知の単語、焦りetc)
上記は大雑把な例ですが、自分を客観視して細かく分析・原因特定できることが必要です。
そして理由を具体的に突き止めることができればできるほど、対策も自動的に思い浮かびます。
つまりアウトプットから次なるインプットへ繋げることが簡単にできるのです。
「復習=2度同じミスを繰り返さないための作業」という強い意識で取り組みましょう。
たまにテレビで東大生の勉強法を公開!みたいなシーンを見ますが、多くの人が「自分のミスを徹底的に明らかにする」というような旨の発言をしていますね。
一部の圧倒的な天才を除けば、所詮勉強は「やり方が上手い人」が結果を出しているだけなのでしょう。
【問題演習期のマインドセット】ゲーム感覚で取り組み、結果に一喜一憂はしない
問題演習期に復習とともに強く意識してほしいのは「マインド=心構え」です。
自分自身の点数の伸び具合や、周りの友達と自分の差を見てどうしても一喜一憂してしまうのがこの時期です。
しかしその一喜一憂が無意識のうちに普段の勉強に悪影響を及ぼす可能性が大いにあります。
精神的なアップダウンが激しいのに、勉強だけは一定のリズムと集中力で続けられるというような人がいるでしょうか?
凹んでいたり不安を抱えていたりすると、勉強への集中力が下がったり、投げやりになったりするほうが普通でしょう。
そのような状況に陥らないためには色々な方法があります。
弊塾ではポジティブサイコロジーを根拠とした「合格マインド」という授業があり、受験に必要なマインドセットについて時間をとって講義をしています。
その一例として紹介したいのがゲーム感覚で問題演習に取り組んでいくという考え方です。
前回より今回、今回より次回に1点でも点数を上げる点取りゲームと考えてしまうのです。
そして、ゲームクリアのためにはどんな改善・工夫をすればよいのか作戦を考えていきます。
こうすることで
「他人との比較ではなく」・・・過去の自分との比較。自分の中の時間軸での勝負になる
「失敗も認めつつ」・・・失敗が「結果」ではなく「次に続くもの」として自然と捉えられ、凹まなくなる
「自発的」・・・ゲーム感覚で作戦を立てるうち自然と勉強に向かうことができる
に演習を進めていくことが可能になります。
心構えは勉強の前提となるもので、ある意味で勉強することよりも重要な側面と言えます。
順調に自分の成績を上げていくために、復習の作法やマインドセットをしっかりと意識してみてください。